2月の合同カンファレンスの報告

【文責】赤根真央、浅野研一 【所属】手の外科

2016年2月25日、研究棟1号館地下1階会議室において、名古屋大学整形外科合同カンファレンスが開催されました。2月は公立西知多総合病院の先生方に担当して頂きました。

1. 新病院の紹介と今後の展開 伊藤靖先生

2015年5月1日に開院、東海市民病院と知多市民病院が合併した新病院である。20万人の医療圏をカバーし、24時間365日、患者を受け入れる体制になっているが、医師が不足しており当直医師の疲弊が生じている。また看護師不足で閉床している病棟があり今後の課題である。

2. 鎖骨骨幹部骨折に対する前方設置型プレートの使用経験 森泰一先生

従来の上方設置型プレートの欠点を補うために開発された前方設置型プレートの特徴と有用性をお話しされた。術中のイメージ操作、骨癒合の評価、プレート設置のための筋肉の処理方法、手術適応について議論が交わされた。

3.大腿骨転子部骨折3D-CT中野分類I型骨折の不安定性についての考察
-CTを用いた術後整復位評価とlag screw sliding量の検討- 西梅剛先生

大腿骨転子部骨折の正確な把握には3D-CT中野分類が有用である。転子部骨折の合併症の中で最も困るのはカットアウトであり、slidingの危険因子を生田分類で判断する。術前のintramedurally positionとanterior positionは不安定性を示し、slidingの危険因子である。I型骨折は前外側より切開し、エレバトリウムを用いて整復位を得る。

One point lesson: Dupuytren拘縮について最新の知見 新海宏明先生(手の外科)

Dupuytren拘縮の診断には、MRIや超音波による占拠性病変の除外が必要である。分類にはMeyerding分類を用い、拘縮の程度や本数によってgradeを分ける。治療介入時期の目安は、PIP関節の拘縮、MP関節の30°以上の拘縮、table top test陽性である。治療には手術、そして最近では注射療法がある。術後合併症として、皮膚拘縮のための皮膚欠損があり、open methodsで対応することが多い。その他に神経損傷、術後瘢痕、拘縮、皮膚壊死がある。術後早期からのリハビリテーションが重要であり、PIP関節は屈曲拘縮を残しやすい。注射による拘縮解離術は資格が必要である。屈筋腱の損傷は注射する部位を間違えなければそれほど生じない。施術後の腫脹対策としてリハビリやハンドインキュベーターを行う。

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