4月の合同カンファレンスの報告

2016年4月21日、研究棟1号館地下1階会議室において、名古屋大学整形外科合同カンファレンスが開催されました。4月は名古屋大学が担当しました。

1 . Ceramic on Ceramic THA後にsqueakingが発生した症例  股関節班  樋口善俊 先生

Squeaking(金属音)が発生し音響解析を行った症例が提示された。Squeakingの原因について議論が交わされた。

2 . 上腕骨骨折後にリバ-ス型人工関節を行った1例 膝肩班 小田智之 先生

高齢者の上腕骨近位端4-part骨折に対して、国内では骨接合術が施行されているが、海外からはリバ-ス型人工関節による良好な成績が報告されている。4-part骨折は骨接合術では治療困難なことがあり、その場合人工骨頭置換術やリバ-ス型人工関節の適応となる。

3 . 実は肉腫であった症例 腫瘍班 小澤英史 先生

初診時は後腹膜の膿瘍や良性腫瘍と考えられたが、生検により肉腫と確定診断された症例が提示された。読影のポイント、診断のための生検の必要性、治療後の経過が述べられた。

4 . 剖検を行った脊髄膠芽腫の1例 脊椎班 安藤圭 先生

MRI画像にて脊髄髄内病変を呈する症例が提示された。精査目的で入院し、転移性腫瘍や内科的疾患が検索された。経過中に四肢麻痺や呼吸苦が出現し数週後に死亡された。剖検により脊髄膠芽腫と確定診断されたが、脊髄生検を行わないと診断困難な症例であった。

One point lesson: 成長期における下肢アライメントのみかた 小児班 長谷川幸 先生

下肢アライメントは成長によって大きく変化し、生理的な正常範囲が広い。下肢アライメントの異常として、くる病やブロント病が鑑別診断に挙がる。内旋歩行の多くは成長によって改善するが、その遺残は脳性麻痺、神経筋疾患、ブロント病が鑑別として挙げられる。定期的な経過観察の必要性やくる病での内科的治療の必要性が述べられた。

小児期の下肢アライメント異常に対する治療には、骨端線抑制術と矯正骨切り術の2つがある。骨端線閉鎖前であれば侵襲の小さい骨端線抑制術の選択肢があるため、下肢アライメント異常や脚長差の症例は骨端線閉鎖前に大学に紹介して頂きたい。