5月の合同カンファレンスの報告

【文責】森田大悟、草野大樹 【所属】股関節班

2016年5月26日、研究棟1号館地下1階会議室において、名古屋大学整形外科合同カンファレンスが開催されました。5月は市立四日市病院の先生方に担当して頂きました。

1 .「不安定型鎖骨遠位端骨折に対してSuture Button Fixation法を用いた治療成績」 山本和樹 先生

鎖骨遠位端骨折に対するSuture Button Fixation法が紹介された。本法は遠位骨片の小さい症例や粉砕骨折例が適応となる。過矯正気味を心掛け、術中に不安定性を認めた場合は追加固定を考慮すべきである。

2 .「転位型踵骨関節内骨折に対する低侵襲手術の治療成績」 山内一平 先生

転位型踵骨関節内骨折に対する低侵襲手術が紹介された。糖尿病や皮膚障害合併例が適応となり、載距突起骨折やSanders分類Type 4は適応外である。

3 .「橈骨遠位端骨折掌側ロッキングプレート術後の屈筋腱障害」 徳武克浩 先生

掌側ロッキングプレート術後の屈筋腱障害は、プレートの厚みや設置位置に左右される。プレートの掌側方向への突出が大きければ積極的に抜釘を行う。CT検査は有用である。

One point lesson:
軟部腫瘍の診断における画像評価 腫瘍班 浜田俊介 先生

レントゲン検査やCT検査で石灰化を認める腫瘍は筋肉内血管腫や滑膜肉腫、低濃度となる腫瘍は脂肪系腫瘍である。多くの軟部腫瘍はMRI検査でT1-iso、T2-highとなり、周囲との境界、腫瘍内壊死や出血を把握できる造影検査が有用となる。一方核医学検査は化学療法の効果判定に有用である。生検については、皮下の嚢胞性病変に対しては穿刺、大きな実質性の腫瘍は針生検、それ以外は切開生検や切除生検を原則とする。皮膚切開は四肢の長軸方向に沿って行う。皮下に局在し大きさが2~3 cm以下の腫瘍には切除生検が可能である。腫瘍による汚染を最小限にするため、筋間ではなく筋内に進入し重要な神経や血管の近傍は避ける。

ICTからの連絡:
「周術期抗菌薬に関する業務連絡」名大ICT 加藤大三 先生

起因菌はMSSAやMRSAが圧倒的に多く、CEZ(セファゾリン)点滴を基本的に推奨する。経口薬であればセフェム系のCEX(ケフレックス)、CCL(ケフラール)が有用である。

1978-1