股関節班

診療班の概要・運営方針

Mission ~名大病院 股関節班の使命~

主に変形性股関節症、大腿骨頭壊死症等などの成人の股関節疾患に対して、
それぞれの患者さんの年齢や病期に応じた治療を行っています。

股関節班」(image)

主に変形性股関節症、大腿骨頭壊死症等などの成人の股関節疾患に対して、それぞれの患者さんの年齢や病期に応じた治療を行っています。特に若年者に対しては偏心性寛骨臼回転骨切り術や大腿骨頭回転骨切り術など各種関節温存手術を積極的に行っています。人工関節置換術は既往手術症例、高位脱臼股、骨系統疾患、再置換術など難易度が高い症例に対しても積極的に治療を行っています。また、NPO法人骨バンクネットワーク東海を運営して他施設に同種骨を提供したり、毎年北海道八雲町で住民検診を行ったりと大学を超えた活動も行っています。

スタッフ紹介

関 泰輔(image)

講師

関 泰輔

Taisuke Seki

卒業年度
1997年
専門
股関節
人工関節
QOL評価
竹上 靖彦(image)

医員

竹上 靖彦

Yasuhiko Takegami

卒業年度
2002年
専門
股関節外科
QOL
変形性関節症の分子シグナル(Wntシグナル経路など)の解明
樋口 善俊(image)

医員

樋口 善俊

Higuchi Yoshitoshi

卒業年度
2006年
専門
高位脱臼性股関節症と神経麻痺の関係
Ceramic on Ceramic THAとMetal on Polyethlyelene THAの臨床成績の比較
Ceramic on Ceramic THA後のsqueakingに関する音響解析
笠井 健広(image)

大学院生

笠井 健広

Takehiro Kasai

卒業年度
2005年
専門
股関節全般
人工関節置換術
骨切り術
骨格筋脂肪変性の抑制に関する基礎研究
金子慎哉image)

大学院生

金子 慎哉

Shinya Kaneko

卒業年度
2006年
専門
人工股関節
股関節疾患
骨膜剥離と骨の過成長に関する基礎研究
大倉 俊昭(image)

大学院生

大倉 俊昭

Okura Toshiaki

卒業年度
2007年
専門
股関節疾患
変形性関節症
整形外科外傷
大澤 郁介(image)

大学院生

大澤 郁介

Yusuke Osawa

卒業年度
2007年
専門
股関節一般
(変形性股関節症、臼蓋形成不全症、特発性大腿骨頭壊死症)
森田 大悟(image)

大学院生

森田 大悟

Daigo Morita

卒業年度
2007年
専門
股関節疾患
人工股関節
骨代謝と骨リモデリング
草野大樹(image)

大学院生

草野 大樹

Taiki Kusano

卒業年度
2008年
専門
股関節疾患
人工関節置換術
変形性関節症
牧田和也(image)

大学院生

牧田 和也

Kazuya Makita

卒業年度
2009年
専門
 

診療概要

診療方針

主に変形性股関節症、大腿骨頭壊死症等などの成人の股関節疾患に対して、それぞれの患者さんの年齢や病期に応じた治療を行っています。特に若年者に対しては偏心性寛骨臼回転骨切り術や大腿骨頭回転骨切り術など各種関節温存手術を積極的に行っています。人工関節置換術は既往手術症例、高位脱臼股、骨系統疾患、再置換術など難易度が高い症例に対しても積極的に治療を行っています。

特徴的な治療

偏心性寛骨臼回転骨切り術(ERAO)

寛骨臼に形成不全のある患者さんは、大腿骨頭に対する寛骨臼の被覆が少ないことによって体重を支える面積が少なく、活動によって関節軟骨の摩耗が早くなります。こうした患者さんに対して当科では長谷川らが開発した偏心性寛骨臼回転骨切り術を行って寛骨臼を回転させて体重を支える面積を増やす手術を行っています。長期成績も良好で、人工関節置換術を回避し関節温存が期待できる治療法です。

grp02-003_01

特発性大腿骨頭壊死症に対する各種大腿骨骨切り術

特発性大腿骨頭壊死症は若中年者に発症する原因不明の特定疾患で、ステロイドの投与やアルコールの多飲が発症のリスクと考えられています。壊死範囲が広範囲にわたる場合は骨頭の圧壊をきたし、股関節障害をきたす可能性があります。若年者に対しては、健常部分を荷重部に移動して壊死部の圧壊を予防する彎曲内反骨切り術(CVO)や前方・後方回転骨切り術(ARO・PRO)を行って関節温存を行っています。また、厚生労働省難治性疾患調査研究班の特発性大腿骨頭壊死症調査研究班にて診断・治療・予防法の開発を目的とした調査や研究も行っています。

grp05-003_02-2

人工股関節置換術

骨切り既往手術、高位脱臼股、併存合併症のある患者さんなど難易度の高い症例を主に治療しています。広域骨欠損のある再置換術症例に対しては同種骨移植を行って補填を行っています。

grp05-003_02-1

八雲町住民検診

北海道八雲町との共同で運動器疾患検診と指導を1997年からの18年間に延べ12,000名以上に行ってきました。検診で得られたデータを元に脊椎疾患、膝関節、筋力、骨粗鬆症、ロコモティブ症候群(ロコモ)、サルコペニアの調査をしています。また、運動器疾患と生命予後との関連も研究しており、運動器疾患は生命に密接に関与することが明らかとなりました。

八雲町住民健診八雲町住民健診

八雲町住民健診

骨バンクネットワーク東海

当班は2000年に同種骨の供給および支給システムである地域銀行を開始し、2005年にNPO法人骨バンクネットワーク東海を設立しました。手術時に不要となる骨を提供することにより同種骨移植に有効活用できることにすること、摘出骨を廃棄している施設から必要としている施設へ機能的に供給すること、摘出同種骨の品質を一定化することを目的としています。

主な業績の紹介

英語論文

  1. Hasegawa Y, Amano T. Surgical skills training for primary total hip arthroplasty. Nagoya J Med Sci. 77(1-2):51-57, 2015
  2. Higuchi Y, Hasegawa Y, Ishiguro N. Leg lengthening of more than 5 cm is a risk factor for sciatic nerve injury after total hip arthroplasty for adult hip dislocation. Nagoya J Med Sci. 77(3):455-63, 2015
  3. Ikeuchi K, Hasegawa Y, Seki T, Takegami Y, Amano T, Ishiguro N. Epidemiology of nontraumatic osteonecrosis of the femoral head in Japan. Mod Rheumatol 25(2):278-281, 2015
  4. Amano T, Hasegawa Y, Seki T, Yamaguchi J, Iwase T. Gender difference does not affect the outcomes of eccentric rotational acetabular osteotomy used in hip dysplasia. Hip Int. 24(6):631-637, 2014
  5. Hasegawa Y, Iwase T, Kitamura S, Kawasaki M, Yamaguchi J. Eccentric rotational acetabular osteotomy for acetabular dysplasia and osteoarthritis: follow-up at a mean duration of twenty years. J Bone Joint Surg Am. 96(23):1975-1982, 2014
  6. Ikeuchi K, Hasegawa Y, Warashina H, Seki T. Intraoperative migration of the trial femoral head into the pelvis during total hip arthroplasty–report of two cases. Nagoya J Med Sci 76(1-2):203-210, 2014
  7. Ikeuchi K, Hasegawa Y, Sakano S, Seki T, Matsuoka A. Eccentric rotational acetabular osteotomy for osteoarthritis of the hip due to hereditary multiple exostosis: report of two cases. J Orthop Sci. 19(5):847-850, 2014
  8. Seki T, Hasegawa Y, Ikeuchi K, Ishiguro N, Hiejima Y. Reliability and validity of the Japanese Orthopaedic Association hip disease evaluation questionnaire (JHEQ) for patients with hip disease. J Orthop Sci (18)5:782-787, 2013
  9. Hatta T, Ito E, Hasegawa Y: Preventing age-related cognitive decline of healthy elderly people: A preliminary report on exchanging letters method. J Human Environmental Studies. 11:43-50, 2013
  10. Hasegawa Y, Iwase T, Kanoh T, Seki T, Matsuoka A. Total hip arthroplasty for Crowe type IV developmental dysplasia. J Arthroplasty. 27(9):1629-1635,2012
  11. Hasegawa Y, Sheng P, Kanoh T, Seki T, Matsuoka A. A polyethylene liner scratch after revision hip arthroplasty performed to repair ceramic fracture. J Arthroplasty. 27(5):820.e17-9, 2012

日本語著書

  1. 長谷川幸治. 偏心性寛骨臼回転骨切術. 股関節骨切り術の全て 編集 糸満 盛憲/メディカルビュー社(分担執筆)
  2. 長谷川幸治. 最新よくわかる股関節の病気. 名古屋大学出版会(単著)

日本語論文

  1. 関泰輔、長谷川幸治、池内一磨、竹上靖彦、天野貴文、石黒直樹. 股関節疾患患者に対する疼痛評価の医師患者間比較 ”股関節痛なし”は本当か? 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 57:39-40, 2014
  2. 関泰輔、長谷川幸治、加納稔也、松岡篤史、池内一磨. 関節裂隙狭小化と関連するQOL尺度 JHEQを用いた変形性股関節症患者の検討. Hip Joint. 39:394-397, 2013
  3. 関泰輔、長谷川幸治、松岡篤史、池内一磨、石黒直樹. 自己血貯血を行った両側一期的人工股関節置換術患者のヘモグロビン値の変化と同種血使用率. 日本人工関節学会誌. 43:537-538, 2013
  4. 関 泰輔、長谷川幸治、竹上靖彦、長谷川幸治、関泰輔、松岡篤史、池内一磨. 両側同時人工股関節全置換術後の可動域変化. Hip Joint. 39:249-251, 2013