2023年2月10日、Tsurumai Orthopaedics Expert Seminarを開催しました。講師に国際医療福祉大学主任教授 石井賢先生、千葉大学教授 大鳥精司先生をお招きし、ご講演を賜りました。
石井賢先生「最小侵襲脊椎治療MISTのコンセプトとトピックス」
MISTは手術に限らず、患者さんにも医療者にも優しい治療が目標であり、除圧(MED、FESS、DPEL、ISCT)、PPS、首下がりに対するSHAiRプログラム、新技術(LIF、ACR、頚椎人工椎間板、VBS)、Mixed Realityなど様々に発展してきた。老化に対するPace of Aging研究も踏まえ、真の低侵襲脊椎手術を目指す。
大鳥精司先生「腰椎疾患の診断と治療~最近の話題も含めて~」
椎間板と椎体終板について。洞脊椎神経が椎間板を支配しているが多様性が大きい。下位腰椎椎間板の疼痛は洞脊椎神経の二重支配などにより他高位の疼痛としても感じうる。腰椎周辺の筋肉について。椎間板変性と腰椎周辺の筋の相関がみられる(脂肪変性など)。慢性腰痛に対する認知行動療法による除痛効果は実は乏しい。認知行動療法の効果は脳波検査の結果から予測できる可能性がある。
脊椎に限らず多角的な視点から最新の知見をご教授くださり、大変勉強になりました。多くのご参加いただき誠にありがとうございました。