2023年7月6日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2023年7月6日、鶴舞整形外科エキスパートセミナーを開催しました。

同門の山内一平先生から講演「腰仙椎部に注目した特発性側弯症」がありました。
特発性側彎症の自然史として、背部痛や、死亡率の上昇など長期的にいくつかの問題があると考えられている。手術治療の長期成績にもいくつかの制限がある。側弯と仙骨の関係。仙骨はバリエーションが豊富。AIS患者はS1椎体そのものの楔状化がみられる。また、腰仙椎移行椎LSTVが存在すると、Lenke type 5Cの患者は術後L4 tiltが残存しやすい。

講師には富山大学医学部整形外科 教授 川口善治先生をお招きし、ご講演「脊柱靭帯骨化症の病態・治療と神経障害性疼痛マネジメント」を賜りました。
靱帯骨化症の病因は? 適切な治療は? OPLLガイドラインは主にbackground questionから構成されており、まだエビデンスが不足している。GWAS研究からは6つの遺伝子が同定された。バイオマーカーの研究では高感度CRP、Pi、FGF23、Periostinなど。DISHは臨床的問題が大きいが、理解は進んでいない。DISH連結がフラットな症例では高感度CRPが高く、炎症を示唆している。頚椎椎弓形成術の長期成績は、OPLLの伸展の影響を受ける。前方からの圧迫は前方除圧固定。後方固定によるアライメント矯正が前方圧迫を解除できることもある。3Dプリントモデルを使用した頚椎へのスクリュー挿入などにより、安全性の向上を図る。研究の姿勢として、新規性の追求と愚直なる継続。

現地、Webともに沢山の参加者の方にご参加いただき誠にありがとうございました。