2024年6月 合同カンファレンス報告

2024年6月6日(木)、合同カンファレンスをweb開催しました。

合同カンファレンス記録 (文責:斉藤祐樹、金子怜奈)
日時:2024年6月6日(木)18:30~
場所:Web開催
司会:名古屋大学 岩月克之 先生

症例1 壊死性筋膜炎に対する股関節離断術に外腸骨動脈塞栓を併用した一例

名古屋医療センター 阿部晃大 先生

症例は60歳男性。主訴は意識障害、右下肢腫脹、現病歴は来院2週間前に右足趾先端に擦過傷を受傷し、来院1週間前より右下腿腫脹が出現、ネットカフェで倒れているところを店員に発見され当院へ救急搬送となった。

症例2 坐骨結節裂離骨折に対して手術治療を行った一例

岡崎市民病院 福山貴大 先生

症例は14歳男性で特記すべき既往はない。短距離走中に左大腿部痛を自覚し近医受診、筋挫傷疑いで松葉杖経過観察となっていたが、受傷後9日で疼痛改善せずにレントゲン撮影し坐骨結節裂離骨折を認めており当院紹介となった。

症例3 三椎間に及んだ化膿性椎間板炎の治療経験

半田市立半田病院 井戸田健 先生

症例は70男性で、既往は高血圧症。発熱、嘔吐を主訴に当院救急外来を受診した。来院時敗血症性ショック、DICを呈しており、画像検索で明らかな感染源が指摘されずに内科入院となった。

症例4 大腿骨頸部骨折を契機に診断された潜在疾患を有する若年性骨粗鬆症の2例

浜松医療センター 松野優司 先生

大腿骨部骨折を契機に若年性骨粗鬆症の原因となる内分泌学的疾患が判明した2例を報告する。症例1は29歳女性、外傷機転なく左股関節を主訴に複数の病院を受診したが、疼痛原因の診断がつかず当科を受診した。

講演1 リウマチ足を含めた外反母指の治療戦略

愛知医療センター名古屋第一病院 祖父江康司 先生

外反母指の疫学病態、各所見の特徴、リウマチ足との違い、治療戦略について。

講演2 外傷性肘関節不安定症(traumatic elbow instability)

愛知医療センター名古屋第一病院 洪淑貴 先生

外傷性不安定肘は頻度が高く、腕尺関節骨性構造、MCL、LCLのいずれかが壊れることで不安定となるが、特に側副靭帯損傷が主因のものが多い。急性期にしっかり治療して、陳旧化させないことが重要である。