2023年2月17日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2月17日、名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には大阪大学大学院医学系研究科 整形外科学 教授 岡田誠司先生をお招きし、「AIを用いた整形外科研究」を講演頂きました。

沢山の参加者の方にご参加頂き誠にありがとうございました。

骨粗鬆症性椎体骨折の外科的治療と周術期マネジメント~神経障害性疼痛を含め~

刈谷豊田総合病院 整形外科 両角 正義先生

BKP術後合併症、再手術例から考える周術期マネージメントについて。BKPの手術侵襲は小さいが、隣接椎体骨折10~30%、椎体・椎体間不安定性1~3%などの合併症が報告されている。再手術例は下肢症状の残存・増悪などが原因となる。再手術例は不安定性によるものが多く、腰椎が多いことがわかった。

地域住民における腰仙椎アライメントと腰痛・運動能力の関連~疼痛管理を含めて~

名古屋大学医学部附属病院 整形外科 世木 直喜先生

地域在住中高年者の健診データを用いて腰仙椎アライメントと姿勢に着目した立位バランス、背筋力、運動能力の関連を調査した。腰仙椎アライメント不良があると、重心動揺の矢状面不安定性が認められ、背筋力の影響が認められた。歩行能力に差は認められなかったものの、ロコモティブシンドロームとの有意な関連があった。

AIを用いた整形外科研究

大阪大学大学院医学系研究科 整形外科学 岡田 誠司先生

画像からアライメントを自動計測、手術記録からJOANR入力項目を自動抽出、など医療補助AIは実用段階に入っている。単純レントゲンから三次元骨形状を推定する、痛みの客観的・定量的評価のためのウェアラブル脳波計の開発、歩行を記録した動画から疾患鑑別を行う、などの研究を整形外科で行っている。AIにしかできないことが今後の医療や医学にどのような発展をもたらすか?に着目。