2026年7月16日(木)、合同カンファレンスをweb開催しましたので、ご報告いたします。名古屋大学の佐伯総太先生の司会により、専攻医による4例の症例提示と公立西知多総合病院よりご講演がありました。
合同カンファレンス記録 (文責:成瀬啓太・金子怜奈)
日時:2026年月7月16日(木)18:30~
場所:Web開催
司会:名古屋大学 佐伯総太 先生
熊咬創による右前腕コンパートメント症候群・皮膚欠損創に対して遊離大腿筋膜張筋皮弁術を施行した一例
刈谷豊田総合病院 治田周平 先生
症例は52歳の男性で特記すべき既往を認めない。長野県で登山中に熊に遭遇し右前腕を咬まれ、その後自力で運転して当院を受診した。来院時、右前腕屈側と尺背側に皮膚欠損を伴う挫滅創を認め、尺骨神経領域に運動・感覚障害を認めた。
脛骨腓骨開放骨折Gustilo分類ⅢBに対し、Masquelet法と遊離皮弁術による再建を行った一例
名古屋大学医学部附属病院 百留和馬 先生
症例は57歳、男性、既往などに特記すべき事項は認めない。運送業務中に、1トンの荷物が右下腿に落下し受傷。初診時の身体所見では、右下腿の明らかな変形と下腿の内外側に2-3cm程度の裂創を数個認めた。単純X線写真で、AO分類42C3、4F2Bの脛骨腓骨骨幹部骨折の診断となった。
重度肘窩部複合損傷に対して救肢・機能再建を行った1例
愛知医療センター名古屋第一病院 内堀和輝 先生
被覆を要する肘外傷の多くは伸側に生じるが、屈側損傷では神経血管・筋腱が露出し、救肢と機能再建の両立が課題となる。症例は20歳男性。交通外傷により右肘屈側の広範な皮膚欠損、上腕動脈断裂、肘脱臼骨折、上腕骨遠位関節面損傷、肘屈筋腱損傷、正中・橈骨神経欠損を認めた。
若年女性に認めた月状骨-有頭骨関節限局性軟骨破壊の1例
安城更生病院 大川雅豊 先生
症例は32歳女性。誘因なく出現した右手関節痛を主訴に前医を受診した。MRIで月状骨-有頭骨関節優位の滑膜炎を認め、ステロイド・局所麻酔薬の関節内注射により症状は1日のみ改善したが再燃し、精査加療目的に当院紹介となった。
講演1 当院における化膿性関節炎の傾向
公立西知多総合病院 樋田大輔 先生
2015年5月から2026年2月までに、当院で化膿性または結核性関節炎に対して掻爬術を施行した74例を後方視的に検討した。男性44例、女性30例で、平均年齢は66.7歳、男性63.8歳、女性71.2歳であり、50歳代以降の高齢者に多く認められた。年間症例数は3~10例程度で推移し、近年はやや増加傾向を示した。
講演2 上肢脱臼の発生頻度 肩、肘、手指PIP、その次は?
公立西知多総合病院 浦野秀樹 先生
2015/5~2025/4に整形外科またはERで肩関節以遠の「脱臼」と病名登録された症例のうち、単純レントゲンで脱臼位画像なし、骨折のみ、脱臼骨折、3か月未満の再脱臼したものを除外した、単純性脱臼を対象とした。評価項目は部位別の発生頻度、三脱臼の次に発生頻度の高い脱臼の初期対応とした。