プレスリリース:「抗てんかん薬・抗パーキンソン病薬ゾニサミドは脊髄運動神経の軸索延長を促進する」を配信

名古学大学大学院医学系研究科(研究科長・髙橋雅英)神経遺伝情報学の大野欽司(おおのきんじ)教授(責任著者)、大河原美静(おおかわらびせい)講師、整形外科学の石黒直樹(いしぐろなおき)教授、八木秀樹(やぎひでき)大学院生(筆頭著者)らのグループは、既存の薬剤の新規薬効を活用するドラッグリポジショニング戦略により、抗てんかん薬・抗パーキンソン病薬として広く使われているゾニサミドがマウス脊髄前角細胞の神経突起延長促進作用を有することを明らかにしました。
培養したマウス脊髄前角細胞の神経突起に障害を与えゾニサミドを投与したところ、神経突起の再生が促進されました。また、ゾニサミドは末梢神経障害モデルマウスの軸索再生と支配骨格筋の再生を促進し、神経筋接合部に特異的に発現する遺伝子の発現を増強するとともに、マウスの運動機能を改善しました。ゾニサミドは、外傷ならびに他の原因による末梢神経障害と神経筋接合部障害に有効である可能性が示唆されます。
本研究成果は、米国科学誌PLOS ONEのオンライン版(米国東部時間2015年11月16日付け)に掲載されました。

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「名大整形トピックス:研究成果」-「抗てんかん薬・抗パーキンソン病薬ゾニサミドは脊髄運動神経の軸索延長を促進する」