2023年3月19日 第二回名古屋大学スポーツ整形外科セミナーを開催しました

3/19、「第二回名古屋大学スポーツ整形外科セミナー」が名大病院鶴夕友会館で行われました。

一般講演としてトヨタ記念病院、高橋達也先生から「スポーツドクターを志してからの25年」というタイトルで、スポーツドクターになるまでの経緯、実際に求められることや現場と病院臨床とのバランスの話など貴重なお話しをいただきました。

また、あつたの社 整形外科スポーツクリニック、深谷泰士先生からは実際の帯同の内容や現場ドクターとして注意すべき点などをご自身の失敗談なども織り交ぜていただきながらご講演いただきました。

最後に特別講演として元日本代表GK楢崎正剛さんからは数々の怪我の歴史をエピソードを交えてお話しいただきました。また、ドクターに求めることなどを選手の目線からお話しいただきました。会場からの質問にもすべて丁寧にお答えいただき、大変盛り上がったセミナーとなりました。

2023年3月16日 Nagoya Spine Education Seminarを開催しました

2023年3月16日、Nagoya Spine Education Seminarを開催しました。本学と関連施設からの講演の他、講師に東邦大学医学部整形外科 教授 高橋寛先生をお招きし、ご講演を賜りました。多数の先生方のご参加を賜り、深謝申し上げます。

透視を用いた脊椎疾患に対する治療-当院の不易流行-

中部ろうさい病院整形外科 神原俊輔先生
年間1000件以上の透視下処置。椎間関節嚢腫はMRI画像における信号変化によって穿刺による治療奏効率が異なる。胸腰椎移行部の経皮的椎間板ドレナージは、safetey angleに注意。横隔膜左脚のバリエーションの影響は少ない。大切なことは今も昔も変わらない。

側臥位手術の利点と課題

名古屋大学整形外科 大内田隼先生
側臥位手術の実際、利点・課題、可能性について。体位交換の時間を節約。側臥位体位特有の合併症(大腿神経障害、矯正や除圧との併用の難しさ)。20奨励程度のラーニングカーブが存在する。側臥位でやりきることにこだわらない。将来は外傷、Roboticsとの融合。

脊椎低侵襲手術ってなんだろう?-術後疼痛、神経障害性疼痛の軽減を目指して-

東邦大学医学部整形外科 教授 高橋寛先生
手術侵襲は、精神的なストレスや疼痛も含まれる。運動器の手術侵襲評価は、目標とする組織に到達するまでの組織損傷に重きが置かれている傾向(背筋に対する侵襲など)。PPSはinternervous planeではなくintermuscleアプローチであり、侵襲は真に小さいのか? 椎間板変性のための動物実験モデルは、椎間板を穿刺して作るが、同様の手技がある内視鏡手術における影響は? などまだ疑問は多い。MIS手技で行っても症状が改善されなければ意味がないことに注意。

2023年3月14日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2023年3月14日に名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には横浜市立大学大学院医学研究科運動器病態学教授の稲葉裕先生をお招きし、「成人および小児整形外科へのコンピューター技術の応用~神経障害性疼痛の話題も含め~」と題したご講演を賜りました。ナビゲーションやロボット支援を用いた人工股関節全置換術、寛骨臼回転骨切り術への応用、さらには外骨腫切除や下肢変形矯正手術などの小児整形外科関連手術へのナビゲーションの応用まで実際の症例もご提示いただきながらお話しいただきました。精密な術前計画とその正確な実施という整形外科医に共通する目標のために、いかにコンピューター支援を導入し、さらにそれをどう発展させていくべきか、わかりやすくご教授いただきました。

多数の先生方にご参加いただきましたことに深謝申し上げます。

2023年3月3日 鶴舞整形外科エキスパートセミナーを開催しました

2023年3月3日、鶴舞整形外科エキスパートセミナーを開催しました。

講師には東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 運動器外科学分野 教授 古賀英之先生をお招きし「初期変形性膝関節症患者のスポーツ復帰」という演題で初期変形性膝関節症ならびに半月板損傷につき、古賀先生のグループがこれまで行って来られた研究や最新の知見も含めてご講演いただき、幅広い知識を与えて頂きました。古賀先生が御考案されました半月板centralizationの術式の変遷やバイオメカ研究結果も含めて御教示いただきました。

また、名古屋大学医学系研究科整形外科膝肩スポーツ班の川島至先生から、「是非共有したい膝・スポーツ診療における骨代謝の話題-ミロガバリンの話題も含めて-」という題名で発表がありました。これまで川島先生がまとめて英語論文として報告してきた研究内容を含めてスポーツ選手における骨代謝異常を伴う疲労骨折や変形性膝関節症と骨粗鬆症との関連などについてお話されました。

沢山の参加者の方にご参加いただき誠にありがとうございました。

2022年12月6日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2022年12月6日、名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には福井大学医学部 整形外科学 主任教授 松峰昭彦先生をお招きし、「変貌する骨・軟部腫瘍の診断と治療」と題してご講演を賜りました。診断・治療についてのみならず、これまでの松峯先生の携わった基礎研究や今後の課題についても幅広くご教授頂きました。

沢山の方にご参加頂き誠に有難うございました。

2022年9月29日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2022年9月29日、名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には新潟大学大学院医歯学総合研究科 整形外科・リハビリテーション学分野 教授川島寛之先生をお招きし、「がん骨転移に伴う難治性疼痛のマネジメント」と題してご講演賜りました。川島先生の豊富な臨床経験及び基礎的な知見に基づいた、現在整形外科全体の課題となっているがん骨転移の取り扱いについてご教授頂きました。

沢山の参加者の方にご参加頂き誠にありがとうございました。

2022年12月1日 Tsurumai Orthopaedics Expert Seminarを開催しました

2022年12月1日、Tsurumai Orthopaedics Expert Seminarを開催しました。

講師には神戸大学大学院医学研究科 外科系講座整形外科学 教授 黒田良祐先生をお招きし「膝前十字靱帯損傷の診断と治療 -理想と現実-」という演題で膝前十字靭帯損傷につき、神戸大学がこれまで行って来られた研究や最新の知見も含めてご講演いただき、幅広い知識を与えて頂きました。名古屋大学整形外科膝肩スポーツ班との共同研究が今後期待されます膝関節回旋不安定性につきましても包括的にお話しいただきました。

また、名古屋大学医学系研究科整形外科膝肩スポーツ班の川島至先生から、「小児成長期前十字靭帯損傷における主なエビデンス-神経障害性疼痛の話題を含めて-」という題名で発表がありました。これまで川島先生がまとめて英語論文として報告してきた研究内容を含めて悩ましい小児成長期前十字靭帯についてお話されました。
沢山の参加者の方にご参加いただき誠にありがとうございました。

2022年10月7日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2022年10月7日、名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 感覚運動機能医学講座整形外科学 教授 田中栄先生をお招きし、「新しい関節リウマチの治療戦略」と題してご講演を賜りました。関節リウマチの薬物療法、手術療法について、関節リウマチ診療ガイドラインを含め幅広くお話しいただきました。新たな治療薬の登場によって関節リウマチのコントロールは改善したものの、リウマチ患者さんの骨粗鬆症性骨折は減少しておらず未解決の課題が残っていることも教えていただきました。

沢山の方にご参加いただき誠にありがとうございました。

2022年11月10日 第30回鶴舞脊椎脊髄カンファレンスを開催しました

11月10日、第30回 鶴舞脊椎脊髄カンファレンスを開催しました。

頚椎変性疾患についてディベート形式による討論を実施し、講師には群馬大学大学院 医学系研究科 整形外科学 教授 筑田 博隆 先生をお招きし、「非骨傷性頚髄損傷に対する早期手術 The earlier, the better?」を講演頂きました。

沢山の参加者の方にご参加頂き誠にありがとうございました。

ディベート形式による討論

ディベーター 国立長寿医療研究センター整形外科 若尾典充先生
ディベーター 中部労災病院整形外科 松本智宏先生

非骨傷性頚髄損傷に対する早期手術 The earlier, the better?

群馬大学大学院 医学系研究科 整形外科学 教授 筑田博隆先生

非骨傷性頚髄損傷に対する早期手術の効果とエビデンスについて、ランダム化比較試験OSCISの結果などを踏まえてご教授いただきました。

2023年2月17日 名古屋整形外科セミナーを開催しました

2月17日、名古屋整形外科セミナーを開催しました。

講師には大阪大学大学院医学系研究科 整形外科学 教授 岡田誠司先生をお招きし、「AIを用いた整形外科研究」を講演頂きました。

沢山の参加者の方にご参加頂き誠にありがとうございました。

骨粗鬆症性椎体骨折の外科的治療と周術期マネジメント~神経障害性疼痛を含め~

刈谷豊田総合病院 整形外科 両角 正義先生

BKP術後合併症、再手術例から考える周術期マネージメントについて。BKPの手術侵襲は小さいが、隣接椎体骨折10~30%、椎体・椎体間不安定性1~3%などの合併症が報告されている。再手術例は下肢症状の残存・増悪などが原因となる。再手術例は不安定性によるものが多く、腰椎が多いことがわかった。

地域住民における腰仙椎アライメントと腰痛・運動能力の関連~疼痛管理を含めて~

名古屋大学医学部附属病院 整形外科 世木 直喜先生

地域在住中高年者の健診データを用いて腰仙椎アライメントと姿勢に着目した立位バランス、背筋力、運動能力の関連を調査した。腰仙椎アライメント不良があると、重心動揺の矢状面不安定性が認められ、背筋力の影響が認められた。歩行能力に差は認められなかったものの、ロコモティブシンドロームとの有意な関連があった。

AIを用いた整形外科研究

大阪大学大学院医学系研究科 整形外科学 岡田 誠司先生

画像からアライメントを自動計測、手術記録からJOANR入力項目を自動抽出、など医療補助AIは実用段階に入っている。単純レントゲンから三次元骨形状を推定する、痛みの客観的・定量的評価のためのウェアラブル脳波計の開発、歩行を記録した動画から疾患鑑別を行う、などの研究を整形外科で行っている。AIにしかできないことが今後の医療や医学にどのような発展をもたらすか?に着目。